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「光の4戦士 -ファイナルファンタジー外伝」のこと

「古き良き時代のRPGを最新技術で創り出す」ことをコンセプトに開発され、2009年10月29日に発売された「光の4戦士 -ファイナルファンタジー外伝」。とりあえずクリアしたので、レビューを書いておこうと思います(現在はクリアデータを破棄して最初からやり直しているところです)。

<総評1>
全体的にはなかなか良くできていて、「遊べる」構造になっています。ただ、「古き良き時代(1980年代)」のRPGを知らない、最近のユーザーフレンドリーなRPGに慣れ親しんでいしまっている世代には、少しイラっときてしまうところもあるかもしれません(そこをうまく工夫して乗り越えていくのが、RPGの良いところであり、ゲームから学ぶべきことの1つでもあるんですけどね)。そして、そのイラっとくる可能性のあるところが、このゲームの長所でもあり短所にもなりうるという、その人の今までの経験によって評価の分かれるゲームなんじゃないでしょうか(ちなみに私はそれを長所ととらえて高評価してます)。以下、その点を絡めながら綴っていこうと思います(一部ネタバレを含みますので、これからプレイしようとお考えの方はここで読むのを止めておくことをオススメします)。

<ストーリーのこと>
剣と魔法とドラゴン。世界を救う。ファンタジーの王道です。途中、主人公が動物に姿を替えられてしまったりするのも、なかなか面白いですね。ただ、4人の主人公が序盤でバラバラになり、再結集するまでがちょっと冗長かな、と。やっと4人揃った!と思ったら、もう物語は中盤を過ぎて終盤に向かっており、ちょっとがっかり。4人揃ってもっと長く冒険したかったですね。また、序盤で突然「クリスタル」がどこからともなく現れるあの唐突な展開はいかがなものか、と。いくらファイナルファンタジーシリーズであるとはいえ、もう少しクリスタルに気を使ってあげないと。

<属性のこと>
このゲームのカギを握るのが「属性」(火とか水とか、ね)。特にボス戦では重要で、間違ってボスの攻撃属性に弱い装備をつけて臨もうものなら、即返り討ちにあいます。そのため、事前の情報なしにボスと戦うと、全滅させられることもしばしば。これで投げ出してしまうユーザーもいるかもしれませんが、「古き良き時代」はインターネットなどありませんでしたから、何度も全滅して、そこから「じゃぁ次はこうして戦ってみよう」なんて自分でいろいろ考えて何度も戦ったものです。しかし、逆に言えば、そこさえうまくカバーできれば、割と簡単にボスを倒すことができるようになってます。

<クラウンのこと>
FFシリーズお馴染みの「ジョブ」システムですが、今回は「クラウン」という名前に変わっています。基本は同じですが、FF5のように、違うジョブで覚えたアビリティを空いているスロットにつける、ということは基本的にはできません(ストーリーの本当に終盤で、それが可能になるクラウンが手に入りますが、終盤過ぎてほとんど意味がありません)。したがって、ストーリーが進むごとに様々なクラウンをつけかえて戦っていくことになります。しかしながら、クラウンの数も豊富で、ボス攻略のカギとなるクラウン(アビリティ)がきちんと用意されており、ここも工夫のし甲斐があるところ。うまく組み合わせさえすれば、楽にボスを倒せますが、一歩間違うと永久にボスを倒せないなんてことになる可能性も孕んでいます。クラウンに「熟練度」のようなものがないので、クラウンをつけかえることに抵抗感が薄くなる半面、お気に入りのクラウンだけで突き進む、ということができないのが残念ですね。

<戦闘システムのこと>
各キャラクターは戦闘中に1ターン経過につき「AP(アクションポイント)」が1つ貯まり、魔法やアビリティにそれぞれ設定されている「AP」を消費することによって行動します。強力な魔法やアビリティであればあるほどAPの消費も大きいため、連続では出せない、という制約があるわけです。この点は斬新で、面白かったですね。ただ、黒魔法の使い勝手が格段に悪くなり、威力も終盤には(たとえ敵の弱点をついても)イマイチになってしまうのが残念。戦術的には、打撃を行うキャラを他が全力でサポートする、というのが定式化してしまい、結果的にバラエティに富んだ戦い方ができなくなってしまうのは残念でした。
 また、コマンドの選択はできるものの、ターゲットの選択ができないのが最大のネック。攻撃時にはまだ我慢できるものの、味方に回復魔法をかける時に困ります。特に、複数の味方が状態異常を起こしている時。治したい味方じゃない方を治してくれちゃったりして、かなりイラっときます。それも見越した戦略を練らないとダメ、ということですね。

<宝石のこと>
敵を倒すと宝石が手に入ることがあり、宝石を売って換金したり、あるいは宝石を使ってクラウンを成長させたり、武器や防具を強化することができます。それ自体は別にどうってことないんですが、実は、このことは非常に重要な事実と関連しており、気をつけないと宝石貧乏のせいでゲームが進まないなんて事態にもなりかねません。1つは、既に述べたとおり、ボス攻略のために重要なアビリティを獲得するために、この宝石を使ってクラウンを成長させないといけない、という点。テキトーにクラウンを成長させてしまうと、あとで泣きを見る羽目になります。また、戦闘で全滅してしまうと、ゲームオーバーにならない代わりに、この宝石(8種類あるうちの1種類)が半減してしまいますので、ここにも注意が必要です。そして、最大の注意点は「古き良き時代」とは異なった趣向が2点あるということです。1つは、店で買える武器・防具はどれも比較的安価である代わりに、宝石を使って強化していかなければならず、お金を貯めて強力な武器・防具を買うという「古き良き時代」の常識が通用しない点。さらに、ここが最も重要なんですが、主人公のレベルが上がるに従って、敵も強くなっていく、という「ロマサガ」的システムが採用されている点です。つまり、宝石の無駄遣い=宝石不足=敵を倒す=ついでにレベルが上がる=敵も強くなる=ボスも当然強くなる・・・という図式があっさり成立してしまうわけです。
 したがって、このゲームでは、「ボスが強くて倒せないから、もう少し主人公のレベルを上げてから挑もう」という「古き良き時代」の常識が通用しないわけです(もちろん、HP確保のためにある程度のレベルは必要ですが)。ボスが倒せないなら、主人公たちのクラウン(とアビリティ)の組み合わせ、ボスの属性に合わせた装備、そして装備の強化、この3つが肝要になるわけです。そのほぼ全ての要素に宝石が関わっていて、その宝石は敵を倒さないと手に入らないわけですから、これがどれほど重要か、よくわかるでしょう。そのあたりを理解していないと、このゲームを投げ出すことになってしまうかもしれませんが、逆に言えば、そこさえ押さえておけば意外にサクサク進めてしまいます(それが私に「2周目」を決意させたポイントでもあるわけです)。

<操作性のこと>
タッチペンでもボタンでも、どちらにも対応していますが、基本的にはタッチペンを使った操作がメインになるでしょう。タッチペンで使いやすいようにデザインされてます。ただ、メニュー画面がちょっと不親切かな。特にキャラクターの切り替えにツータッチ必要なのは頂けない。クラウンとジョブの画面もワンタッチで変えられるようにしてあったらもっとよかったと思いますね。タッチペンでやってる分には、ペンさばき次第でいかようにも早くできますが、それでも限界はありますので、イラっとくることも。アイテムの表示もできれば、1画面に収まるようにしてもらえるともっと良かったかな。主人公が持てるアイテムの数にも限りがあり、1人15個までとなっているんですが、アイテムの表示画面にはまずそのうちの10個が表示され、それ以上持っている場合には画面を切り替えないといけないんです。町にはアイテムを預かってくれる場所があり、そこには無制限に預けられますから、この制限自体には(序盤はイラっとくることもありますが)そんなに気になりませんが、あずかってくれるところでも、結局1画面10個なので、預けている数が増えるとそれだけ画面を切り替えなきゃいけないので、結構面倒ですね。

<総評2>
そんなわけで、このゲームには様々な「制約」が存在しています。それとどのように付き合うか、によって楽しくもなればクソゲーにもなります。個人的には好意的に受け止めていますが、世間的には賛否両論のようですね。映画のようなCGを極めていてく傾向に逆行するゲームですが、このシンプルさを求める姿勢は高く評価すべきじゃないでしょうか。

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[C1705]

>しもむぅ氏
え?アレはRPGじゃなくて、ボードゲームですよね?(笑)パチスロだったっけ?(爆)
  • 2009-11-08 13:37
  • 主宰
  • URL
  • 編集

[C1704]

名前とは逆に制限されすぎでクソゲー。。。
しもむぅ
  • 2009-11-08 08:49
  • アンリミテッドサガ。。。
  • URL
  • 編集

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