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鎌倉概論 編集後記 4

 建長寺のさらに奥には「半僧坊」と呼ばれるものがある。これは建長寺の鎮守(その地を鎮め守る神。またその社)である。以下、Wikipediaから引用する。「ここに祀られる半僧坊権現は1890年に当時の住持であった貫道禅師が静岡県引佐郡奥山(現・浜松市)の方広寺から勧請した神で、火除けや招福に利益があるという。半僧坊権現とは、後醍醐天皇皇子の無文元選禅師(前述の方広寺開山)の元に忽然と現われ、無理やり弟子入りした白髪の老人で、神通力を持っており、無文禅師が死去するとその老人も姿を消したという。半僧坊へ上る石段の途中には天狗の像がある。」その石段がこの写真である。小さな烏天狗は、本編でも掲載したようにたくさんいるのだが、巨大な烏天狗はこの写真を見ていただければおわかりだと思うが、石段を上った先に2人いるだけである。

概論本編でご登場願ったのは、2体の巨大烏天狗のうち、向かって左側の方である。この編集後記では、右側の烏天狗にご登場願った。概論本編でもご紹介したとおり、烏天狗は「天狗と付いているが厳密に言えば天狗の仲間ではない」そうであるが、では「天狗」とは一体なんなのか。調べてみるとそれはそれでかなり奥が深いことがわかった。詳説は下記のリンクを参照していただきたいが、一口に天狗と言っても「大天狗」と「小天狗」に分けるそうで、通常の天狗を前者、鳥の顔(クチバシ)を持つ天狗を後者に分類するそうである。小天狗には、烏天狗のほかに「木葉天狗(このはてんぐ)」というのがいて、これもWikipediaによると、「山で長い年月を経た狼や山犬が変じた天狗の一種。その姿は大天狗や烏天狗と同じく山伏装束で、烏天狗によく似ていると言われている。他の天狗達が物を買うための資金を稼いでくるのが彼らの仕事で、天狗界の地位は低いと言う。」何よりもまず驚きなのは、天狗界に地位が存在するということである。最も地位の高い天狗は何天狗なのだろうか。鞍馬天狗だろうか。やはり“天狗になっている”のだろうか。

 「木葉天狗」についての驚きはそれだけではない。彼らの仕事が“他の天狗達が物を買うための資金を稼いでくる”ことであったというのもまた大きな驚きである。どのような手法で資金を調達したのか、というのももちろん気になるところではあるが、天狗界には厳然とした通貨体系が存在し、彼らがきちんと通貨を支払って物品を購入していたという事実の方が私にはむしろ驚きが大きい。彼らは一体何を購入していたのだろうか。やはり八手の葉だろうか。それとも高下駄だろうか。余談であるが「天狗界」という言葉もそれはそれで妙である。天狗が実在したかどうかすら定かでないのに、動物界や植物界、はたまた角界などというのと同列に「天狗界には云々」と言い切ってしまうとは、たいしたものである。左の写真は上の写真の烏天狗を背中側から撮影したものであるが、この広い背中を見ていると、またここにある何体もの烏天狗を見ていると、「天狗界」というのものが本当に存在したのではないかという錯覚すら起きてくるから不思議だ。

◆ 建長寺(公式HP):http://www.kenchoji.com/
◆ 建長寺(Wikipedia):http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BB%BA%E9%95%B7%E5%AF%BA
◆ 天狗(Wikipedia):http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A9%E7%8B%97
◆ 烏天狗(Wikipedia):http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%83%8F%E5%A4%A9%E7%8B%97
◆ 木葉天狗(Wikipedia):http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%A8%E8%91%89%E5%A4%A9%E7%8B%97
◆ 鎌倉概論:http://www.geocities.jp/transistor_ufo_plus/egodiarySP45.html

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