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高原温泉宿に泊まる (角館概論秘話4)

炭火焼の料理に決着がついた頃合を見計らって、給仕の方が運んできてくれたのが、このひょうたん型の謎の器。はて、これは一体何なのか。実はこれは3段に分かれていて、上段におつゆ、中段に薬味、そして下段に稲庭うどんが収められているのだ。下段の器に上段のおつゆを注ぎ、中段の薬味を適量入れて、稲庭うどんをすするという寸法である。2005年3月、男4人で秋田旅行に出たことがあったが、その時も私一人で稲庭うどんを連日連夜食べ続けたことは記憶に新しい。あれ以来、私はこの稲庭うどんの虜となっている。この日、昼にも角館で稲庭うどんを食べたが、その時はあまり美味しくはなかった。その分期待は高まる。私は滴るよだれに任せるが如く、稲庭うどんをすすり上げた。微妙だった。既に私の舌が稲庭うどんの味に慣れてしまったのだろうか。否、やはり秋田市内で食べたあの稲庭うどんの方が断然美味しかった。やはり、専門店は違うのか。恐るべし、7代目佐藤養助!

 メロンだ。キンキンに冷えたメロンだ。ようやくこれで長きに渡る美味しい戦闘も終宴を迎える。味わって食べた。今まで食べてきた数多くのメロンのなかでも、上位を争う味だった。ぃゃ、味もそうだが、やはりこの雰囲気、そして新幹線の急停止や角館での迷走など数々の苦難を乗り越え、1日でここまで辿り着いたという充足感。そういったものもプラスされていたに違いない。メロンを食べ終えた我々は、まさに噛み締めるか如く、満たされたお腹にやや重みを感じつつ、悠然と部屋へ戻った。それにしても、豪華なそして豪快な夕食だった。寝る前にはもう1度温泉に入ろうかとも考えていたが、もはやそれどころではない。今温泉に浸かれば、そのまま沈んでいきそうなほど、私のお腹は重かった。そして、旅の疲れも手伝って、そのままトロトロと眠りに落ちていったのだ。

翌朝、戦いの火蓋は再び切って落とされた。朝食の時間になり、囲炉裏端へ行ってみると、そこには既に敵が待ち構えていた。普段、朝はそんなに食べない私なのだが、どうもそうはいきそうにない。まず最初に私の前に立ちはだかった敵が彼らだ。かまどで炊いたホッカホカのあきたこまち、摩り下ろしたばかりの自然薯、香りの良い海苔・・・。そしてその上に堂々と鎮座しているのは「牡丹っ子(ぼだっこ)」と地元の人たちが呼んでいるもので、簡単に言えば「塩鮭」。しかし、この塩分量は簡単とはいかない。もはや塩鮭というよりも、塩だ。だが、その塩加減がまたこの自然薯かけあきたこまちの味を一層引き立てるのである。朝はそんなに食べないと豪語した私でも、ついついおかわりしてしまったほどだ。また一つ、秋田が好きになった瞬間であった。

そして朝食もまた、夕食に負けないほどの豪華メンバーの競宴となったのだった(次回へ続く)。

北東北概論:http://www.geocities.jp/transistor_ufo_plus/egodiarySP46.html
秋田旅行記:http://www.geocities.jp/transistor_ufo_plus/egodiarySP38.html
田沢プラトーホテル:http://www.plateau.jp/index.php
7代目佐藤養助:http://www.sato-yoske.co.jp/

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[C319]

>由香さま
都内でも食べられるみたいですけど、やっぱり秋田の7代目佐藤養助で食べるのが一番うまいですね。鴨のおつゆで頂くのがとにかく一番うまかったです(詳しくは秋田旅行記参照)。秋田に行くことがあれば、是非!!でも実際にタッパーに詰めたとしても、それを翌日食べるのは微妙ですけどね(笑)

>yoji殿
いやはや、ほんとね、高血圧の人には涙モノ。ほとんど塩です。でも、それがうまいんですよねぇ~。良い塩使ってるのかも。秋田に行くことがあれば、是非!
  • 2006-09-06 02:01
  • 主宰
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[C318]

鮭についてる塩が凄い…
  • 2006-09-05 23:25
  • yoji
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[C317]

本場の稲庭うどんを食べたことがないのですが、美味しいのでしょうね。うらやましいです。
それにしても本当に食事の量が多いですね。タッパーが欲しくなったと言うのも頷けます。
  • 2006-09-05 11:46
  • 由香
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