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霧多布概論 5

そんなわけで、湿原の中の木道を突き進んでいる我々。やがて目の前に1本の川が現れました(上段写真右)。木道はそこで行き止まりとなっていて、ちょっとした観察スペースが広がっていました。運がよければこのあたりで丹頂鶴を見ることができるとのことで、我々もそれを目指してここまで来たんですが・・・残念ながら出会えず。今朝方には実際に何羽か確認されたとか、鳴き声が聞こえたとかいう話でしたが、まぁ、そううまくはいかないものです。しばらく周囲を観察しても一向に見える気配はなく。仕方がないので、それじゃぁ別のポイントに向かいましょうということになり、引き返して再び木道を歩いていると、少年が一匹のニホンアマガエルを見つけてくれました(上段写真左)。本人は保護色で見つかっていないと思っているのか、それともまさに“蛇に睨まれたカエル”状態なのか、微動だにしなかったので、しっかり写真を撮らせてもらいました。しかし、少年というのは大人に比べて目線が低いからか、そして本人の動植物に対する興味もあってか、ガイドのお兄さんが「こういうの見つけて」と言うや否や、すぐさま見つけてしまうんですよね。このあたりに“モウセンゴケ”が生えてるから見つけてみてください、とお兄さんが言うとすぐさま少年は木道から身を乗り出すようにして、ややもすれば落っこちてしまいそうな勢いで地面をじっと見つめ、そしてまたすぐに見つけてしまいます。モウセンゴケって実際、すごく小さくて、他の草に紛れてものすごく見つけづらいんですけど・・・さすが。ちなみにモウセンゴケはご存知の方も多いと思いますが、食虫植物です。湿原は土の養分が期待できないので、虫を捕食して不足分を補おうという知恵なんですね。

 さて、一度また木道の入り口に戻ってきた我々。再びワゴン車に乗り込み、ガイドのお兄さんの運転で5分ほど走ってまた別のポイントにやってきました。霧はますます濃くなっていて、少年の弟は興奮度MAXになってしまったのか、突然走り出してしまいます。偉いもので、お兄ちゃんはそのあとをすぐさま追いかけ、追いつき、弟の暴走を止めていました。美しい兄弟愛?(中段写真左)そんなもう1ヶ所のビューポイント。やってきたのはいいものの、結局はこの濃すぎる霧も手伝って視界不良、丹頂鶴どころか他の鳥すら見えず。時間も差し迫ってきたのでそろそろ引き返しましょうか、ということになって木道を出ると、そこには人間が大好きという犬が我々を歓迎してくれました(中段写真右)。ガイドのお兄さんを見るや否や大興奮!我々の方にも今にも飛びつかん勢いでした。下手したらそのまま鎖が切れてしまうのではないかというぐらいの興奮状態。我々が見えなくなってもしばらくは吠え続けていました。ちなみに写真に犬と一緒に写っているのが、今回我々を案内してくれたガイドのお兄さん。ムツゴロウさんばりに「~なんですね」が口癖。顔は安田大サーカスの団長にちょっと似てました。心の中では私はずっと団長と呼んでました。

そんな素敵な団長ともここでお別れ。私と嫁さんはここからバスに乗って釧路まで戻る予定だったため、湿原トラスト事務局(下段写真右)で下ろしてもらい、他の皆さんはセンターの方へ戻っていかれました。そして、ドラマはこの後に起こったのです。本来なら閉店の時間だったところを、団長がお願いをしてくれて、我々はバスの時間までお店の中で待機させてもらえることになったんです。で、とりあえずトイレに行き、土産物などを見ていると、お店のオバチャンが我々に「一緒にお茶でもどう?」と声をかけてくれました。「ゆず茶いれるから、座って」とのことで、ありがたくお言葉に甘えることに。そこにはもう一人、お隣のペンションのオーナーらしきオジサンもいらっしゃって、4人でゆず茶とお菓子を囲んで、バスの時間までおしゃべり。で、まぁ、ここのオバチャンがすっごくイイ人で、すっごくよく笑うんです。終始笑顔。それだけならまだしも、笑えないところでも爆笑しちゃうんです。例えば、嫁さんが「この辺は海もすぐそこですし、津波とか怖くないですか?」と尋ねると、オバチャン「そうね。津波警報とかね聞こえないの(笑)このへんだとね、うちにだけ付いてないのよ(笑)死ねってことかしらね(爆笑)」ぃゃぃゃぃゃぃゃ、笑うところじゃないですから。さらにオバチャン「地震もね、結構大きいのが来たりするのよ、マグニチュード6とかね(笑)今日は大雪だし、寒いし、来て欲しくないなーっていうときに限って来ちゃうのよ(爆笑)」さらにさらにオバチャン「電車に乗っててもね、線路に鹿が立ち入ったため、少々停車しますって言って、警笛鳴らすでしょ。でも鹿は逆にビックリしちゃってその音の方をじっと見ちゃうの(笑)電車はブレーキかけても急には止まれないから、そのうちドーーン!ってね(爆笑)」とどめがオジサン「その後、お客様の中で鹿がご入用の方はって放送が入ればいいのにね(笑)」他にもいろいろと貴重なお話をお伺いできて、大変面白かったです、いろんな意味で。それにしても、このお二方はたとえ大津波が来ても絶対助かるタイプの人たちだなって思ってしまいましたね。「あら、津波だわ(爆笑)」って、笑ってるうちになんとかなっちゃうという、ね。

でも、マジメな話、お二方が言うには、この辺りは四季折々の景色がとってもきれいで、一年中楽しめるんだとか。春から夏にかけては花の湿原が盛りを迎え、秋は草が枯れたところに夕日が反射する光景がなんとも言えず美しく、冬には夏とは逆転して地面に雪が降り積もって真っ白になる一方で空はきれいな青空。夜には満天の星空が広がるんだとか。ぃゃぁ、ここは是非また来てみたいですね。

そんなわけで、名残惜しくもバスの時間が来てしまうので、ここでお別れ。ありがとうございましたと手を振って別れ、我々はそこから歩いて5分ほどの琵琶瀬小学校(下段写真左)の前のバス停でバスを待ちます。そしてやってきたバスに乗り込み、釧路まで向かいます。その間なんと2時間!というロングドライブ。果たしてどうなりますやら・・・

<次回へ続きます>

霧多布湿原センター:http://www.kiritappu.or.jp/center/
霧多布湿原トラスト:http://www1.ocn.ne.jp/~wetlands/

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